運営代行の見積もりを3社から取ったら、月額が8万円、25万円、45万円だった。こんな経験はないでしょうか。安い会社が手を抜いているわけではなく、「どこまでやるか」が違うだけです。
ネットショップの運営代行は、商品登録だけを任せる形から、販促、広告、顧客対応、分析までまとめて依頼する形まで幅があります。公開されている料金例でも、部分的な作業は数万円から、運営全般は月額数十万円と幅があり、「月いくらが相場か」だけでは比べられません。
AIが使える今は、下書きをAI、制作と確認を外部スタッフ、重要な判断を社内、と分ける選択肢も増えました。この記事では、3つの契約形態の違いと、同じ条件で見積もりを比べる方法を整理します。
【この記事でわかること】
- 部分外注・月額運用・成果報酬、それぞれの費用の幅と確認すべき条件
- AIで安くなる業務と、人の時間が必要な業務の分け方
- 見積もりを同じ条件でそろえる7項目と、少人数ECに向く進め方
部分外注:必要な作業だけ依頼する
商品登録、画像加工、バナー、メルマガ、SNS投稿などを、件数や時間で依頼する形です。商品登録は1件いくら、バナーは1点いくら、在宅スタッフは1時間いくら、という単価が多いです。
新商品が月に30点出るショップなら、登録を1件単価で頼めば、繁忙期だけ増やし、閑散期は減らせます。
そのかわり、指示書づくり、素材の準備、仕上がりの最終確認は社内に残ります。部分外注の本当の費用は「単価×件数」ではなく、そこに社内の指示と確認の時間を足した金額です。見落とすと、安く頼んだはずの社内担当者が指示に追われて残業する、という逆転が起きます。
月額運用:継続業務をまとめて依頼する
毎月の更新、販促、制作、レポートを、決まった範囲でまとめて依頼する形です。一般的な解説では、月5万〜10万円程度の複合型から、運営全般で30万円以上の例まで幅があります。
金額より先に確認したいのは範囲の決め方です。稼働時間で決まるのか、制作点数か。修正は何回まで含まれるか。連絡はチャットか定例会議か。繁忙期の追加料金はあるか。
「月額に何が含まれ、何が追加料金か」を一覧にしてもらえない会社は、契約後に必ずもめます。この一覧を自分から出してくる会社は、運用の経験が豊富です。
成果報酬:売上との連動条件を確認する
固定費を抑え、売上の一定割合を支払う形です。初期の負担は軽い反面、確認すべき条件がもっとも多い形です。何の売上に対する割合か(広告費やモール手数料を引く前か後か、値引き後か)。最低保証、契約期間、既存顧客の売上を含めるか。解約後に商品ページや画像などの制作物を使い続けられるか。
制作物の著作権が代行会社に残る契約だと、解約と同時にページを作り直すことになるので、契約書で権利の帰属を確認してください。個人のフリーランスに依頼する場合は、フリーランス新法により、発注側は業務内容、報酬、支払期日を書面やメールで明示する義務があります。
AIで安くなる業務・ならない業務
「AIを使っているので安いです」という提案は増えましたが、安くなる業務とならない業務があります。
- 安くなりやすい:文章の下書き、問い合わせの分類、レビューの要約、企画の案出し、レポートの下書き
- 人の時間が必要:商品事実の確認、撮影、ブランドらしさの判断、個別のお客様対応、登録結果の確認、改善提案
たとえば問い合わせ返信は、正式なルールが整っていれば下書きの時間は大きく減ります(『AIで問い合わせ返信テンプレートを作る方法|ECで使える10例』)。返金や苦情は人が判断する部分なので、そこは安くなりません。
「AI使用」だけで安くなるのではなく、元データと承認の手順が整っているかで総額が決まります。その整え方は『EC業務をマニュアル化してAI+在宅スタッフへ引き継ぐ方法』で扱っています。
見積もりでそろえる7項目
複数社を比べるときは、次の7項目を同じ条件で提示してください。
- 対象モール(楽天、Amazon、自社サイトなど)
- 商品数と、SKU・バリエーションの数
- 月の更新件数(新規登録、修正、価格変更)
- 制作物の種類と点数(バナー、メルマガ、SNS投稿)
- 連絡方法と会議の頻度
- 公開前の確認者(自社か、代行会社か)
- 成果の指標(作業時間、制作件数、修正率、売上のどれで評価するか)
あわせて「含まれない作業」と「追加料金の一覧」も出してもらいます。指示や修正の社内時間を含めた3か月の総額で比べてください。
少人数ECは段階的な外注が向いている
一人や二人のショップがいきなり運営全般を任せると、指示も確認も追いつきません。おすすめは段階的な外注です。
最初に業務の棚卸しをして、AIで下書きできる作業と、人に任せる制作作業を分けます(『EC業務の棚卸しをAI導入前に行う方法【チェックリスト付き】』)。次に一つの業務だけを外に出し、1か月で指示の手間と仕上がりを確かめ、うまく回ったら隣の業務へ広げます。
どこから外に出すか迷う段階なら、無料相談で優先順位を確認してからでも遅くありません(『EC AIの無料相談では何を話す?準備しておきたい7つの情報』)。
よくある質問
安い会社を選んで失敗しないコツは?
本契約の前に、商品登録なら1件、メルマガなら1本だけ有償で頼み、指示にかかった時間、質問の数、修正回数を記録することです。この3つが小さい会社は、安くても長く付き合えます。安さの理由が「確認をしない」ことにある会社も、この段階で分かります。
社内にEC担当がいなくても外注できる?
できますが、「公開してよいか」を判断する人は社内に必要です。価格、在庫、返品条件、法令に関わる表現の最終確認まで外に出すと、誤りがそのままお客様に届きます。担当者を置けない場合は、代表が週1回、確認だけを行う時間を決めてください。
まとめ
ネットショップ運営代行の費用は、部分外注、月額運用、成果報酬で大きく異なります。作業量、判断、確認、改善の担当範囲を7項目でそろえ、社内工数を含む3か月の総額で比べてください。ママダカラEC AIでは、外注の前に「AIで下書きできる業務」と「人に任せる業務」を分ける整理を、無料相談から行っています。
【今日からできる3ステップ】
- 外に出したい業務を一つ選び、いまの月間時間と確認者を書き出す
- 見積もりの7項目を一枚にまとめ、候補の会社に同じ条件で依頼する
- 本契約の前に1件だけ有償で試し、指示時間・質問数・修正回数を記録する
【あわせて読みたい】
まずは30分の無料相談から
ネットショップのAI活用は、会社ごとに適した業務と順番が異なります。現在のお悩みや作業内容を伺い、AIで試しやすい部分と人が判断すべき部分を整理します。いきなり契約する必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。
