競合が値下げした。慌てて自社も値下げした。売上はほとんど変わらず、利益だけが減った。競合分析を「価格を見比べること」だと思っていると、こうなります。
ECの売上を改善したいとき、競合ショップのページを見ること自体は正しい行動です。ただ、何となく見比べるだけでは、値下げやデザインの模倣に偏りやすくなります。AIは、複数のショップを同じ項目で整理し、違いと共通点をまとめる作業に向いています。大切なのは、競合の真似をすることではなく、自社がお客様に選ばれる理由を見つけることです。
この記事では、AIを使った競合分析の進め方を、施策への落とし込みまで紹介します。
【この記事でわかること】
- 比較する店舗と、そろえるべき5つの項目
- AIに渡してよい情報・いけない情報
- 競合との差を「自社の改善」に変える評価の仕方
比較するショップを選ぶ
同じ商品を扱う直接の競合だけでなく、同じお客様の悩みを別の方法で解決しているショップも対象にします。たとえば子ども用の水筒を売っているなら、別の水筒ブランドだけでなく、「お弁当グッズ全般」を扱うショップも、同じ親が比較している相手です。
規模が大きく違う企業だけを比べると、実行できない施策ばかりが並びます。商品数、価格帯、販売チャネル、事業規模が近い店舗も含め、3〜5店舗から始めてください。
5つの項目で情報をそろえる
ショップごとに見る場所を変えず、同じ項目で整理します。
- 商品:品ぞろえ、特徴、セット、定期購入の有無
- 価格:価格帯、送料、割引条件
- ページ:写真、説明、サイズ情報、FAQ
- レビュー:評価されている点、不満や不安
- 販促:SNS、メルマガ、特集、キャンペーン
AIには「この5項目を列、店舗を行にした表で整理してください」と頼むと、一覧で比べやすくなります。項目をそろえることが、分析の半分です。ばらばらに見ていては、違いが「印象」のまま終わります。
AIには公開情報だけを渡す
使うのは、競合ショップの公開ページと、自社で作成した比較メモです。不正な方法で取得した情報、会員限定の情報、取引先から得た秘密情報は使いません。
もう一つ、見落としがちな注意があります。競合の商品説明文や画像をAIに渡して「同じようなものを作って」と頼むのは、著作権の問題になり得ます。整理と比較のために読むのは構いませんが、文章や画像をそのまま流用する用途には使わないでください。各モールやサイトの利用規約、アクセス制限も守り、必要以上の自動取得は避けます。
競合レビューは「不満」を読む
競合のレビューで最も価値があるのは、高評価ではなく不満の声です。「届くまで1週間かかった」「サイズが分かりにくかった」「ラッピングが選べなかった」。これらは、自社が先回りして解決できれば選ばれる理由になります。
AIに「この店舗のレビューに書かれた不満を、配送・商品・ページ・対応の4つに分類して」と頼むと、傾向が見えやすくなります。ただし、他社のレビューを自社ページに転載したり、他社を名指しで下げる比較を載せたりするのは避けてください。
違いを自社の改善へ変える
競合にあって自社にない機能を並べるだけでは、優先順位が決まりません。次の3点で評価します。
- お客様の不安を減らせるか
- 購入の判断を助けるか
- 自社の体制で運用し続けられるか
たとえば、価格を下げる前に、送料の説明、サイズ比較、使用場面、FAQを改善するほうが、選ばれやすくなる場合は多くあります。お客様の不安がどこにあるかは、『AIを使ったECのターゲット・ペルソナ設定方法』で整理したペルソナが手がかりになります。
自社の強みも同じ項目で確認する
競合分析では不足ばかりに目が向きますが、自社だけが持つ経験、対応の速さ、地域性、制作の背景、品ぞろえも、同じ5項目で整理してください。
AIに「競合との差」と「自社が伸ばせる点」を分けてまとめさせ、実行する施策を1つから3つに絞ります。全部やろうとすると、どれも中途半端に終わります。
よくある質問
競合分析はどれくらいの頻度で行う?
四半期に一度を目安に、セールや新商品の前に追加で確認するくらいで十分です。毎日見比べると、価格の動きに振り回されます。
競合の価格に合わせるべき?
先に、価格以外の3点(不安を減らす、判断を助ける、運用できる)で勝てる要素がないかを確認してください。それでも差がつかない場合に、はじめて価格を検討します。
まとめ
AIで競合分析を行うときは、対象店舗と比較項目をそろえ、公開情報だけを整理します。比較の目的は模倣ではなく、お客様に必要な改善と、自社の強みを見つけること。施策は1〜3つに絞って実行し、結果を見て次の分析につなげます。
【今日からできる3ステップ】
- 規模の近い競合を3店舗選び、5項目の表を作る(AIに表形式で依頼)
- 競合レビューの不満を4分類し、自社で先回りできるものに印をつける
- 「競合との差」「自社の強み」から施策を1つ選び、商品ページに反映する
ママダカラEC AIでは、競合分析の結果を、商品ページ、販促、情報発信の改善へつなげるところまで支援します。
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