「送料無料と書いてあったのに、北海道は送料を取られた」。朝いちばんの問い合わせです。商品ページには「送料無料」、カートでは地域別の加算。嘘ではないのに、お客様には嘘に見えます。
送料の一文は、店舗がいちばん損をしやすい文章です。安くしても感謝されにくく、分かりにくいと真っ先に苦情になる。しかも同じことを何か所にも書くので、どこかが古くなります。
年度末に送料や配送方法を見直すなら、表示も一緒に整えておきます。送料表示で求められる項目、AIで3か所の文章をそろえる手順、「送料無料」の書き方の最近の考え方をまとめました。
【この記事でわかること】
- 送料表示で求められる項目と、トラブルになりやすい書き方
- AIで送料ページ・商品ページの一文・FAQをそろえる手順
- 「送料無料」表示の書き方と、最近の考え方
1.送料で揉めるのは「書いていない」か「場所によって違う」
送料の問い合わせは、ほぼ2種類。「書いていない」と「場所によって違う」です。地域別の加算、サイズ別の料金、同梱、離島、クール便、代引手数料。どれかが抜けているか、商品ページとカートで言うことが違う。
特定商取引法では、商品代金のほかにお客様が負担する金額(送料など)の表示が求められます。「送料は別途」とだけ書いて済ませず、金額が分かる形にしておきます。項目は公開前に消費者庁の案内で確認。
ステンレスボトルを1本買う人は、商品ページの「送料」の行しか見ません。「地域により異なる」とだけあれば、カートで初めて金額を知ることに。
送料は「安さ」より「どこに書いてあるか」でクレームが決まります。
2.送料の「事実の表」を先に作る
文章を書く前に、表を1枚作ります。縦に配送方法、横に地域、セルにサイズごとの料金。この表が、送料ページ・商品ページ・FAQの元になります。
軽量トートバッグはたたんで薄くなるのでポスト投函が選べ、ステンレスボトルは箱のサイズから宅配便。商品ごとに使える配送方法も表に入れます。
表が埋まらないセルは、まだ決めていない条件です。「離島は要問い合わせ」のままにせず、追加料金か、同じ料金か、配送方法の限定かを先に決めてから文章に進みます。開店前に表を作る手順は『ネットショップの新規出店をAIで準備する:楽天・Yahoo!・Shopify 開店までのチェックリスト』にあります。
料金区分は変わるため、表に更新日(【 】年【 】月時点)を入れておきます。
送料の文章は表から作り、表にない条件はページにも書きません。
3.AIに表を渡して、3か所の文章をそろえる
表ができたら、AIに渡して3か所の文章を一度に作らせます。送料・配送方法のページ、商品ページに添える一文、FAQ(北海道・沖縄は/同梱は/送料無料ラインは)の3つ。
コピー用プロンプト:送料の表から3か所の文章をそろえる
以下の「送料の表」だけをもとに、ネットショップの送料の文章を3種類作ってください。表にない条件や金額は書かないでください。
■送料の表
・配送方法:【 】
・地域別・サイズ別の料金:【 】
・送料無料の条件:【 】(対象外の地域があれば明記)
・同梱・クール便・代引手数料:【 】
・表の更新日:【 】年【 】月
■作るもの
1. 送料・配送方法のページ
2. 商品ページに添える一文(50字以内)
3. FAQ 3問(北海道・沖縄は/同梱は/送料無料ラインは)
■条件
・「送料無料」と書く場合は、条件と対象外の地域を同じ文に入れる。
・情報がない内容は推測せず「要確認」と表示してください。
・禁止表現:最上級表現(最安・No.1など)、効能の断定、根拠のない数値。
出力は表と突き合わせます。金額が1つでも違えば使いません。
3か所の送料の文章は、同じ表から同じ日に作ると食い違いません。
4.「送料無料」の書き方と、条件の表示
「送料無料」は、条件付きなら条件をすぐ近くに書きます。条件の金額を小さく離して書いたり、対象外の地域を別ページに置いたりすると、景品表示法の有利誤認にあたるおそれがあります。
店舗が送料を負担している「送料無料」の表示について、消費者庁は2023年12月に考え方を示しました。2024年には事業者の取組事例も公開。「送料当店負担」「送料込み」のように、負担者を明示する言い換えが広がっています。
法律で禁止されたわけではありませんが、どの表現にするかは店舗の方針で決め、全ページでそろえます。値上げと同時に送料の条件を変える案内は、『値上げ・価格改定の案内文をAIで作る:伝える順番と二重価格の注意』の順番で。
「送料無料」は、条件と負担者が同じ文の中で分かる書き方にします。
5.送料を変えた日に直す5か所
送料や送料無料ラインを変えるとき、直す場所は5か所です。
- 送料・配送方法のページ
- 商品ページの送料の一文
- カートの送料設定(モールの管理画面)
- 特定商取引法に基づく表記の送料の項目
- FAQと自動返信メールの、送料に触れている箇所
5か所の文言を1つのファイルに貼り、AIに「食い違っている箇所を指摘して」と頼みます。この更新を在宅スタッフに任せるなら、業務説明の書き方は『在宅スタッフの募集文と業務説明をAIで作る:応募が来る書き方と表現の注意』にあります。金額、対象地域、送料無料の条件、更新日のズレを拾うのが目的。ただしカートの設定はAIから見えないので、自分で注文して確かめます。
登録ミスの見つけ方は『商品登録ミスをAIで減らすチェック方法|価格・SKU・画像・説明文』の応用です。
送料の事故は、金額の間違いより、5か所の更新漏れから起きます。
よくある質問
送料無料ラインはいくらに設定すべきですか?
決まった答えはなく、店舗の数字から決めます。見るのは平均の注文金額と、1件あたりの送料の原価。平均より少し上にラインを置くと「あと1点」を促しやすく、送料の原価を商品の利益で吸収できる金額が下限です。決めたら3か月後に見直します。
離島や沖縄の送料は、注文後に連絡してもいいですか?
事前に分かる表示が基本です。注文後の追加請求は「聞いていない」と揉めやすいからです。カートで自動計算できない場合は、商品ページの送料の行と、カートに入れる前の目立つ場所に「離島・沖縄は追加料金【 】円」と書きます。続くなら、計算できる設定に変えるのが確実です。
まとめ
送料のクレームは「書いていない」か「場所によって違う」から起きます。配送方法×地域×サイズの表を先に作り、文章は表から作ります。
AIには表を渡して3か所の文章を一度にそろえ、金額は人が照合。「送料無料」は条件と負担者を同じ文に書き、変更時は5か所を同じ日に直します。
【今日からできる3ステップ】
- 配送方法×地域×サイズの表を1枚作る
- 送料ページ・商品ページ・FAQの文言を、AIに表からそろえさせる
- 自分で注文して、カートの送料が表どおりか確認する
送料設定と表示の整理は、まずは30分の無料相談でご相談ください。
【あわせて読みたい】
まずは30分の無料相談から
ネットショップのAI活用は、会社ごとに適した業務と順番が異なります。現在のお悩みや作業内容を伺い、AIで試しやすい部分と人が判断すべき部分を整理します。いきなり契約する必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。
