年度末の棚卸しで、木製カッティングボードの箱つぶれ品が出てきました。本体は無傷。「訳あり特価」で出すと注文はすぐ入り、届いた後に「どこが訳ありか分からない」「写真と違う」と返品の相談が続きました。
訳あり商品は、理由を書くほど売れて、書かないほど返ってきます。「特価」の文字で買ったお客様は、届いた箱を見て初めて理由を知る。その驚きが、そのまま返品になります。
在庫整理の前に、訳ありページに書く4項目、AIで理由の説明と確認事項を作る手順、比較価格と返品条件の注意をまとめました。
【この記事でわかること】
- 訳あり商品のページに書く4項目(何が・どの程度・どこに・変わらない点)
- AIで「理由の説明」と「購入前の確認事項」を作る手順と入力例
- 比較する通常価格の根拠と、訳ありを理由にした返品の扱い
1.訳ありは「理由」を具体的に書くほど売れる
訳ありページで先に書くのは、値引きの大きさではなく理由です。項目は4つ。何が(箱つぶれ)、どの程度(角のへこみ、本体は無傷)、どこに(写真の矢印の位置)、通常品と変わらない点(機能・保証)。
木製カッティングボードなら、「外箱の角につぶれがあります。本体に傷や割れはなく、木材も仕上げも通常品と同じです。ギフト包装には向きません」。写真は、訳あり箇所の寄りを1枚目に。
「少し難あり」「ほぼ新品」は、人によって受け取り方が違います。届いてからの「思っていたのと違う」は、この言葉のずれから生まれます。
訳あり商品は、理由を書くほど売れて、隠すほど返ってきます。
2.AIに渡すのは「状態の事実」と「通常品との差」
AIに渡すのは、状態の事実と通常品との差だけです。入力例は「通常品との違い(箱つぶれ・本体に影響なし・保証は通常どおり)から、200字の説明文と確認事項を3つ」。
「ほぼ新品」「気にならない程度」のような主観の表現は禁止します。AIが書きやすく、返品の原因になりやすい言葉です。
コピー用プロンプト:訳あり商品の説明文と確認事項をつくる
以下の情報をもとに、訳あり商品の商品ページ用の文章を作ってください。
・商品名:【 】
・通常品の内容(素材・サイズ・用途):【 】
・訳ありの内容(何が・どの程度・どこに):【 】
・通常品と変わらない点(本体・機能・保証):【 】
■作るもの
1. 理由の説明(200字以内。何が→どの程度→どこに→変わらない点の順)
2. 購入前の確認事項(3つ、箇条書き)
■条件
・「ほぼ新品」「気にならない程度」など、主観で程度を表す言葉は使わない。
・情報がない内容は推測せず「要確認」と表示してください。
・禁止表現:最上級表現(最安・No.1など)、効能の断定、根拠のない数値。
出てきた文章は、訳あり箇所の写真と並べて読みます。写真にない傷が文章にあれば、写真を撮り足すか文章を削ります。訳ありの説明文で人が確認するのは、写真と文章が同じことを言っているかです。
3.価格表示:比較する「通常価格」の根拠
訳ありページの定番は「通常価格【 】円→訳あり価格【 】円」の比較表示です。この比較には、通常品が実際にその価格で販売されているという根拠が要ります。
長く販売していない価格や、一度も売ったことのない価格との比較は、景品表示法の二重価格表示にあたるおそれがあります。「◯%OFF」の計算の基準も、社内で記録しておきます。
「メーカー希望小売価格」と比べる場合も、その価格の根拠が要ります。考え方は値上げ時の旧価格と同じで、『値上げ・価格改定の案内文をAIで作る:伝える順番と二重価格の注意』で整理しています。公開前に消費者庁の資料で確認を。
比較価格は、値引きの大きさより「その価格で本当に売っていたか」で決まります。
4.返品条件と「訳ありを理由にした返品」
訳あり商品の返品特約には、「記載した訳あり箇所を理由にした返品はお受けできません」と書きます。理由を読んだ上で買ってもらう。これが訳あり販売の前提です。
ただし、書いていない不良は別です。箱つぶれと書いた木製カッティングボードに本体の割れがあれば、店舗の責任で交換か返金に応じます。特約の考え方は『返品・交換の問い合わせ対応をAIで落ち着いて進める:返品特約と返信文』にまとめています。
食品の訳あり(自家製ジャムの規格外など)も、原材料や期限など食品表示のルールは通常品と同じです。
返品特約で断れるのは「書いた訳あり」だけで、「書いていない不良」は店舗の責任です。
5.訳ありページから通常品へ戻す導線
訳ありで初めて買ったお客様は、価格で来た人です。そのままでは、次も訳ありを探します。通常品が在庫切れなら、再入荷の案内(『在庫切れ・再入荷・予約販売の案内文をAIで用意する:売り逃しと苦情を減らす表示』)も一緒に。ページの最後と同梱物に、通常品とギフト用途への一文を置きます。
木製カッティングボードなら、「通常品はギフト包装に対応しています。贈り物には通常品のページをご覧ください」。訳ありで品質を確かめた人が、次に通常品を選ぶ流れを作ります。
買ってくれた人への次の案内は、同梱物から始めるのが自然です。LINEで送るなら、『LINE公式アカウントの配信文をAIで作る:ブロックされない頻度と配信の設計』の設計表で通数を決めてから。考え方は『AIを使ってECのリピーター施策を考える方法』にあります。
訳ありページは在庫処分の出口ではなく、通常品のお試し入口として作ります。
よくある質問
訳ありの写真は、きれいに撮らないほうがいいですか?
きれいに撮って構いません。大事なのは順番で、1枚目は訳あり箇所が分かる寄り、2枚目以降にきれいな全景と使用場面を置きます。先に理由を見せ、その上で商品のよさを見せる順なら、「写真と違う」は起きにくい。訳あり箇所には矢印で印をつけ、文章の「どこに」と一致させます。
「アウトレット」と「訳あり」は分けるべきですか?
分けたほうが伝わります。型落ち・季節外れのように、商品そのものに問題がないものはアウトレット。箱つぶれ・小さな傷・規格外のように、状態に理由があるものは訳あり。同じ「特価」でくくると説明がぼやけます。どちらも、理由と通常品との差を書く点は同じです。
まとめ
訳あり商品は、何が・どの程度・どこに・変わらない点の4項目を書くほど売れ、隠すほど返ってきます。
AIには状態の事実と通常品との差だけを渡し、主観の言葉を禁止して作らせ、写真と突き合わせます。
比較価格の根拠と返品特約は人が確認し、通常品へ戻す導線まで用意します。
【今日からできる3ステップ】
- 訳あり在庫を1つ選び、「何が・どの程度・どこに」を書き出す
- 訳あり箇所の写真を撮り、AIに説明文と確認事項を作らせる
- 比較価格の根拠と返品条件を人が確認してから公開する
訳あり・在庫処分のページ作りで迷う点があれば、まずは30分の無料相談でご相談ください。
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