11月の第2週。モールの管理画面でイベント一覧を開いて、「もう来週からだった」と気づく。去年は、前の年のバナーの日付を直すだけで乗り切った。あの記憶がよみがえります。
年末商戦が遅れる原因は、公開日を忘れることではありません。セール、クリスマス、お歳暮、福袋。イベントごとに文言、バナー、メルマガ、同梱物が積み上がり、手が追いつかなくなるのです。
だから今年は、作るものを先に全部書き出し、文言づくりをAIに前倒しで頼みます。段取り表の作り方、AIに頼む順番、セール表記の確認点をまとめました。
【この記事でわかること】
- 年末商戦で「作るもの」を全部書き出す表の作り方
- AIに頼む順番(商品情報→売り文句→媒体別の作り分け)
- セール表記・ギフト表記で失敗しないための確認点
1.年末商戦で「作るもの」を先に全部書き出す
最初にやるのは文章を書くことではなく、表を作ることです。縦軸に11月下旬から12月のイベント、横軸に作るものを並べます。
- 縦軸:ブラックフライデー系のセール、モールの大型セール、クリスマス、お歳暮、年末年始の休業案内、福袋・初売り
- 横軸:商品ページの文言、バナー、メルマガ、SNS、同梱物、休業案内、FAQ
表の下書きは、生成AIに「年末のイベントと作るものを表にして」と頼めば数分で出てきます。たとえばドリップコーヒーセットなら、クリスマスの列に「ギフト用の説明文」「のし・ラッピング可否」「お届け日の目安」。1商品で3つ、10商品なら30個です。福袋やギフトセットのページは『福袋・ギフトセットの商品ページをAIで作る:中身の書き方と「お得」の根拠』で扱いました。
年末商戦は公開日ではなく、作るものの数で遅れます。数が見えれば、準備は半分終わっています。
2.AIに頼む順番は「商品情報→売り文句→媒体ごとの作り分け」
先に商品情報、次に売り文句、最後に媒体別。この順なら、同じ説明を媒体ごとに3回書き直す手戻りがありません。
出発点は商品マスターです。素材、内容量、価格、ギフト対応の可否が1枚にあれば、そのまま貼り付けられます。整え方は『ECの商品情報をAIで活用しやすく整理する方法』にまとめています。
入力例はこうです。「以下の商品情報をもとに、ドリップコーヒーセットをお歳暮に贈る人向けの訴求を3案、各40字以内で。最上級表現は使わない」。
1案選んだら、「この訴求でメルマガ本文、SNS投稿、バナー文言を作って」と続けます。媒体別の考え方は『楽天・Amazon・自社ECの商品情報をAIで作り分ける方法』に詳しく書いています。
商品情報を先に固めれば、媒体ごとの文章はAIが数分で展開してくれます。
3.セール表記・ギフト表記で止まらないための確認点
文章がそろっても、表記の確認で止まる店舗は多いものです。
「通常価格→セール価格」の比較は、通常価格が直近に実際に販売していた価格であることが前提です。長く売っていない価格を並べると、景品表示法の二重価格表示にあたるおそれがあります。
ギフトの言い回しは、「ギフトに最適」「のし対応可」のように用途や事実の範囲なら書けます。「一番売れているギフト」のような根拠のない最上級はNGです。
お届け日の目安は、特定商取引法で表示が求められる「商品の引渡時期」に関わります。繁忙期の遅れを織り込んだ表現にし、公開前に出店先の規約と消費者庁の資料で確認します。
禁止表現は、書かせる前にAIへ渡すほうが、書いた後に直すより速く済みます。値上げを伴う場合の旧価格の扱いは『値上げ・価格改定の案内文をAIで作る:伝える順番と二重価格の注意』にまとめています。
4.12月の問い合わせの山をAIで先回りする
12月は注文と一緒に問い合わせも増えます。内容はほぼ決まっていて、「いつ届く」「のしは」「ラッピングは」「年内に届く最終注文日は」の4つ。
この4つは、11月のうちにFAQと自動返信の文面にしておきます。AIには「配送案内とギフト対応の情報をもとに、FAQの回答を4つ、各80字以内で」と頼みます。日付が未定なら「要確認」と出させ、人が埋める形です。
返信文の型は『AIで問い合わせ返信テンプレートを作る方法|ECで使える10例』にまとめています。休業案内と配送遅延の連絡は『年末年始の休業案内と配送遅延の連絡文、AIで用意するテンプレ』で扱いました。
問い合わせの山は、12月に答えるのではなく、11月に書いておくものです。
5.年明けに残す記録を12月のうちに決める
年末商戦が終わると、どの文言が効いたのか1月にはもう思い出せません。だから12月のうちに、残す記録を決めておきます。
- 売上CSV(商品別・日別)
- メルマガ・SNSの文言と配信日
- 問い合わせの内容と件数
年明けにこの3つをAIに渡し、「売れた商品と使った訴求を対応づけて、来年の11月に再利用できる形で整理して」と頼みます。「のし対応」の一文を足したマグカップが売れたなら、来年の表に最初から入れられます。
この記録は、年明けの計画(『来年のAI導入計画は1月に3つだけ決める:予算・担当・最初の1業務』)の材料にもなります。カレンダー化の手順は『AIでECの年間販促カレンダーを作る方法』で解説しています。
来年の年末商戦の準備は、今年の12月に記録を残すところから始まっています。
よくある質問
年末商戦の準備はいつから始めれば間に合いますか?
作るものの数によります。目安として、イベントの3〜4週間前に「作るものの表」ができていれば、AIに文言を頼んで人が確認する時間が取れます。11月の第2週に気づいた場合は、クリスマスと休業案内に絞り、残りは来年の表に回す判断が現実的です。
セール対象外の商品もAIで文章を直すべきですか?
全部を直す必要はありません。年末に見られる回数が増える商品、たとえばギフト需要のあるマグカップや自家製ジャムは、ギフト用途の一文とお届け日の目安を足すだけで十分です。それ以外は、表記の誤りの確認にとどめます。
まとめ
年末商戦の準備は、イベント×作るものの表を作るところから始めます。
文言は商品情報→売り文句→媒体別の順でAIに頼み、価格の比較とお届け日の目安は人が確認します。
12月のうちに残す記録を決めておけば、来年の準備は今年より早く始められます。
【今日からできる3ステップ】
- 11〜12月のイベントを3つ書き出す
- そのうち1つのイベントについて「作るもの」を全部リスト化する
- 商品マスターをAIに渡し、ギフト用途の文言候補を3案作る
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